『ゴム菓子』と呼ばれていたガム
菓子ゴムならぬ「ゴム菓子」という呼称は、明治42年に登場しています。
これは菓子新報の明治42年10月10日号に、同紙が米ニューヨーク、エキセルショール、パブリッシングハウスの製菓の新刊書を訳したものです。
「米国の最新製菓法第十九護誤菓子(チャイクルペースト)」とあります。
チャイクルとはおそらく「天然チクル」のチクルの読みであると思われます。
製造法を引用しますが、これを見るとバター味の板ガムだったようです。
「これを製するには、護護チャイクル一ポンド、ザラメ糖ニポンド、グラコース一ポンド、キャラメル製造用のバター一ポンド等を原料となすを要し、まず護護チャイクルを極めて細片に切砕し、尚、熱を加えて柔軟となし置き、別にザラメ糖及びグラコースを混和して煮鍋に入れ、それに少量の水を加えて火にかけ、砂糖がまつたく液体になるまで撹拝しつつ煮沸し、バターを注加し、更に二百四十五度(華氏検温器)の
熱度に達するまで煮沸して火を去り、四五分時放置し、後かねて温軟体にせられたる護誤をその鍋に入れ、へらを以って充分にかき混ぜ、かつ練るべし。
しかも、この混合物が柔軟に過ぎると思えば、少量の精良なる粒状糖を混合し、その硬度を増加せしむべし。
かくして混合物を大理石板上に注出し、鋼鉄製の棒状をなせる器具(なるべく重量の多大なるを良しとす)を以って押し延ばし、その表裏両面には極めて優等なる粒状糖を撒布し、その充分に冷却したるを見れば、成形機(サイジングマシン)にかけて條片となし、後、更に小形に細切すべし」